多発性骨髄腫と生きる

患者さん・ご家族のみなさまへ

多発性骨髄腫の治療に備える

【編集協力】千葉大学医学部附属病院 血液内科 科長・診療教授
 堺田 惠美子 先生

症状和らげる治療

つらい症状がある場合には、その症状を和らげるための治療 (支持療法) も行われます。
多発性骨髄腫では、骨の痛みや骨折、しびれ、倦怠感、体や気持ちのつらさなど、病気に伴うさまざまな症状が出ることがあります。
症状に対する主な治療(支持療法)・対応策
骨の破壊を抑え、骨折を予防するお薬
痛み止め(鎮痛薬)の服用
しびれを軽減するお薬(ビタミン剤、漢方薬、鎮痛剤など)、抗うつ薬など 
コルセットなどの装具をつける
など
コルセットをつけている多発性骨髄腫患者さん

再発したとき治療

たとえ多発性骨髄腫が再発してしまっても、適切な治療を行うことで病気の進行を抑え、これまでと変わらない生活を続けられる可能性があります。
再発のときの治療も、患者さん一人ひとりの状態や、これまでの治療内容・効果に応じて選択されます。

初回治療が効果的だった場合

最初に行った治療(初回治療)がある程度長く効いていた場合は、そのときに使ったお薬を再び使うことがあります。
これは、同じ治療が再び効果を発揮する可能性があるからです。

また、移植が可能な患者さんでは、以下のような選択肢が検討されることもあります。
2回目の自家末梢血幹細胞移植(ご自身の幹細胞を再び使う方法)
同種移植(健康なドナーから提供された幹細胞を使う方法)

初回治療の効果が短かった場合

一方で、初回の治療で効果があまり続かなかった場合は、これまで使ったことのない別のタイプのお薬を使った治療法が選ばれます。
新たな治療について不安や疑問があるときは、セカンドオピニオンを活用するのも一つの方法です。
別の医師の意見を聞くことで、治療のメリットやデメリットについてより深く理解でき、より納得して治療を受けることができます。

再発しても、選べる治療法は一つではありません。
医師の説明をしっかり聞いた上で、ご自身やご家族の気持ちを大切にしながら、治療方針を一緒に考えていくことが大切です。
わからないことがあれば、遠慮なく医師に相談しましょう。

治療が生活に与える影響

患者さんの病状や治療によっては、入院が必要となることがあります。
新しい薬物療法を始めるときや、移植治療の際には一定期間入院して治療を行います。
外来通院で治療を受けられる場合もあります。
いずれにしても定期的に診察や検査を受けることが大切です。
入院中に看護師と話している多発性骨髄腫患者さん

寛解後の生活注意点

治療によって病状が落ち着いた(寛解)あとも、定期的に通院して経過を見守っていくことが大切です。
再発や病気の進行を早く見つけるためにも、定期検査は忘れずに受けましょう。

また、次の診察日まで日数があっても、骨折を疑う強い痛みや急な麻痺症状などの症状が現れたときには、すぐに病院に連絡して受診の相談をしましょう。
「いつもと違う」「少し気になる」と感じたときも我慢せず、主治医もしくは病院のスタッフに相談しましょう。
定期通院している多発性骨髄腫患者さんと、付き添いのご家族
このページは、多発性骨髄腫の疾患に関する情報サイトです。医療に関する判断は、患者さんの特性を考慮し、医師と患者さんとの相談の上で行うものです。
多発性骨髄腫について、詳しくは医師にご相談ください。多発性骨髄腫に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の治療法などを推奨するものではありません。

NP-JP-NA-WCNT-250021 2025年9月

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